お姉ちゃんばっかり!
姉との比較 心の傷からの解放! 与えられた病 てんかんもいやされた!




■てんかんとの診断

 今高校2年生の娘は中学生になったころから、突然倒れたり、体調が悪くなったりしていました。そして、中学2年生の時、2月5日の殉教記念聖会(日本初の殉教者である日本二十六聖人ら信仰の歩みを通して、主からのことばを受ける催し)の日に大きなけいれんを起こし倒れてしまいました。
 病院で検査をした結果、てんかんと診断されました。担当医に呼ばれ、娘とてんかんの説明を受けました。
 多感な時期の娘に、先生は気を遣いながら説明をしてくれました。薬を飲み、検査をしながら様子を見ていくこと、また良くならない場合は薬を飲み続けなくてはならないということでした。
 また普段の生活においても、気を付けなくてはならないこともたくさんありました。私は先生の話を聞きながら隣に座っている娘が気になって仕方がありませんでした。

■感謝して喜ぶ娘

 しかし娘は、普通に先生の話を聞いて、笑いながら先生に受け答えをしていました。
 診察室を出てから、「お母さん、私てんかんになった」とすごい笑顔で言い、「やった~。私も神さまからの大きな祝福が来る!」と本当に心から喜んで感謝をしていました。叔母やいとこにも「私、てんかんになった!」と自慢のように話し、友達にも誰にでも自分がてんかんであることを話していました。私は自慢のように話す娘に、「あまり人に私てんかんなんて言わなくていい」と注意するくらいでした。
 娘がこんなに喜ぶには理由がありました。娘には7つ年の離れた姉がいるのですが、その姉はいじめなど、さまざまの問題で小学生から高校生まで不登校でした。
 長い間の戦いの中で教会の方々、家族、親族の祈りがあり、いつも神さまがいてくださり、神さまの助けを受け、たくさんの奇跡、恵み、祝福を受け、完全にいやされ、今は神さまの召しを受けて歩んでいます。

■神さまの計画がある

 そんな姉を見ていきた娘は、「お姉ちゃんは神さまに愛されている」「お姉ちゃんはいいな」とうらやましいと思い自分と比較していました。
 教会の方々も、親族もいつも姉を気に掛け、良くしてくださいました。また私たち家族も、姉に手をかけている中、娘は「自分には何もない!」私は愛されていない!」「みんなお姉ちゃんばかり」と涙することもあり、傷付いていました。
 そこで自分に許されたてんかんの後ろに素晴らしい神さまの計画があることを知っていたから、娘は単純に喜んだのだと思います。
 しかし、しばらくして娘はこの病との本格的な戦いが始まりました。薬の効き目が悪く薬の量が増やされ、病院の検査や、薬の副作用、また先生からの悪くなった時の過酷な告知、さまざまな問題が許されてきました。
 苦しくて涙することもありました。しかし、毎週欠かさず教会でいやしのために祈ってもらい、また毎日感謝し、賛美し、喜び、祈り、本格的な病との戦いが始まると同時に、本格的な信仰の対応、信仰の訓練が始まりました。
 娘は信仰の対応を取り続ける中、つらい時も文句や愚痴、弱音など吐くことはありませんでした。感謝の力はすごい!と思わされました。

■しるしと不思議に

 ある日教会の牧師から、教会の賛美チームの「しるしと不思議」に入ってはどうですかと言われ、チームに入ることになりました。
 賛美隊としての働きをしていく中で、娘は「感謝と賛美のリバイバルキャンプ」(聖所から流れ出る水ミッションから毎年アメリカに派遣されるチーム)に行きたいと熱心に祈っていました。しかし、お金もなく、いつ倒れるか分からない娘の体も心配の中でしたが、神さまはその祈りに答えてくださり、キャンプに参加することができました。
 教会に来ていない祖母が娘に「病気が良くなるなら行っておいで」とお金を出してくださいました。また病院の先生からもOKを頂き、神さまはアメリカに導いてくださいました。
 アメリカではハリウッドで「しるしと不思議」で路上ライブ、ゴスペルショーケースで賛美することができ、神さまからのたくさんの恵み祝福を受けることができ、賛美の働きを通して神さまに仕えたいと願いが与えられました。
 またそれだけでなく神さまは、その翌年にも感謝と賛美のリバイバルキャンプに導いてくださり、病の中、2回もチームに参加することを導いてくださいました。

■病も心の傷もいやされた

 今年に入り病院での定期検診がありました。検査が終わり先生から「脳波にも異常がないのでもう大丈夫でしょう」と言っていただくことができました。薬も2月5日で終わることになり、娘といやしてくださった神さまに心から感謝しました。
 このてんかんの病を通して、姉と比較の中の傷もいやされ、自分も神さまに愛されている神の愛を知り、感謝と賛美の力を知り、神さまを信じ従う中で、全ての事が最善になることを教えてくださいました。
 また、3年前の2月5日に病が許され、今年の2月5日で薬を終える日の長崎殉教記念聖会に行きたいと強く願い神さまに祈っていました。
 学校を休むことが難しかったのですが、神さまは道を開いてくださり、娘と共に長崎に行き、共に神さまに礼拝することができ、素晴らしい恵みを受けることができました。
 てんかんの病が許された3年間は娘にとって何一つ無駄なことはなく、神さまからの贈り物を頂いたように思います。
 神さまに心から感謝します。

「神を愛する人々、すなわち、神のご計画に従って召された人々のためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださることを、私たちは知っています」(ローマ書8章28節)

(三重県 永戸佳子)

(み声新聞 878号掲載)

                         
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